FX外国為替取引投資の基礎知識と始め方!

FXの始め方と売買方法

 
ホームページから口座開設の手続きをする
FXを始めるためには、FX会社に口座を開設する必要があります。現在、ほとんどのFX会社では、インターネットを使って口座の開設ができ、その手続きはとても簡単です。

数多くあるFX会社ですが、インターネットやモバイルに対応しているか、企業情報は開示されているかなどを基準にして信頼できる取引業者を選んでください。取引するFX会社が決まったら、その会社のホームページ内にある指示に従って口座の開設手続きを進めていきます。会社によって多少の違いはありますが、ここでは一般的な口座開設の手順を説明していきましょう。

まずは商品の約款や規定、リスク情報など、これから取引するにあたって知っておかなければならないことを確認します。これらは会社によって内容が異なるので、しっかりと読んで内容を理解しましょう。不明なところは、ホームページ内にある「よくある質問」などを参考にすると解決するかもしれません。

次に、申し込みの入力フォームに必要事項を記入します。入力した内容に間違いがあると口座の開設が遅れる原因になりますので、しっかりと確認してください。続いて、本人確認書類をFX会社へ送る必要があります。本人確認書類とは、各種保険証や運転免許証、パスポートなどです。これらの書類をEメールで送る場合は、デジカメやスキャナを使って一度パソコンに取り込み、画像データとしてメールに添付するのが一般的です。もちろん、郵送することもできます。


 
口座開設の完了から入金まで
FX会社では、送付された本人確認書類をもとに、口座開設の審査を行います。 FX会社によって違いはありますが、審査結果がわかるまでおよそ1週間ほどです。口座の開設が認められると、Eメールで口座開設完了の通知が送られてきます。

続いて、自宅に転送不要の配達記録郵便でID番号、パスワード、振込銀行口座番号などの記載された書類が届きます。これを受け取った時点で、口座開設は完了です。書類に記載されているID番号などは、取引するために必要なものなのでなくしたり忘れたりしないように大切に保管しましょう。

口座を開設したら、あとは証拠金を入金すると取引の準備は完了です。証拠金の入金方法は2つあります。 1つは、郵送されてきた書類に記載されている銀行口座番号にATMや銀行窓口から振り込む方法。振り込む名義は、必ず口座を開設した本人の名前ですが、会社によっては入金間違いを防止するために、振込人の後ろにID番号の記入が必要なこともありますので注意しましょう。振り込みが確認されると、すぐに金額は取引画面に反映され、実際の取引が可能になります。

もう1つの入金方法は、取引画面にログインした後に利用するクイック入金と呼ばれる方法。これは24時間いつでもすぐに取引口座に入金できる便利なサービスです。また、ありがたいことに振込手
数料はFX会社が負担してくれます。ただし、取り扱っていないFX会社もあるので確認しましょう。


 
取引画面の見方と使い方
口座を開設したFX会社のホームページにはログイン画面があるので、そこにID番号とパスワードを入力すると取引画面に進むことができます。実際に取引するためには、この取引画面の使い方をしっかりと理解しなければなりません。 FX会社によって取引画面は異なりますが、基本的な使い方は各社とも同じです。ここでは取引するうえで必ず知っておかなければならないことについて説明していきましょう。

何よりも大切なのは、現在の為替レートがいくらかを把握することです。取引画面には必ず取引が可能な通貨ペアの為替レート(取引レート)が表示されています。プライスボードを見ればわかるように、FX取引はリアルタイムの取引なので表示されている為替レートは、24時間為替相場と連動して常に変わっていきます。

取引レートを確認してどの通貨ペアを取引するか決めたら、いよいよ注文です。取引画面にある「取引」や「注文」をクリックすると、注文する画面が表示されるので、ここで注文の種類、通貨ペア、取引数量などを入力していきます。間違って注文してしまった場合でも、取引が成立する前なら注文の内容の変更やキャンセルをすることができます。

取引が成立すると、その内容はすぐに取引画面に反映されます。「口座照会」や「ポジション照会」といった画面に保有している通貨ペアや損益の状況などが表示されるので、これらの画面をマメに確認するとよいでしょう。


 
携帯電話を使ったFX取引
パソコンを使うほか、外出先などで頼りになる手軽な端末ツールが携帯電話です。あらかじめ指定されたアドレス(URL)にアクセスし、ID番号とパスワードを入力すると、携帯電話用の取引画面にログインすることができます。

携帯電話であっても、パソコンを使った取引とほぼ同じです。リアルタイムに変動する為替レートだけでなく、各通貨ペアのチャートや金融ニュースも見ることができ、さまざまな方法での注文やポジション管理も携帯電話から操作できます。為替レート通知サービスで携帯電話のメールアドレスを登録すると、携帯電話だけでも取引に必要な情報が十分そろいます。

携帯電話はたいへん便利な取引ツールになるので、利用できるかどうかFX会社を選ぶ際の判断基準の1つにするといいでしょう。

コールセンターを利用した取引
パソコンが故障している場合やシステム障害などでインターネットが使えない場合に助かるのが、電話での取引です。専用の電話番号のコールセンターに連絡し、名前やID番号などで本人の確認がで
きれば、オペレーターに注文内容などを直接伝えて取引を行うことができます。

取引を行うほかにも、パソコンを使った取引画面の操作方法や商品・サービスの内容など、さまざまな問い合わせに対応してくれるため、FX取引のサポートとしてもコールセンターは役に立ちます。店舗がないオンラインのFX会社でも、コールセンターがしっかりしていれば不安なくFX取引をすることができるのです。


 
売買する通貨の組み合わせが通貨ペア
FXは、異なる2つの通貨のどちらか一方を買い、もう一方を売る取引です。このような買いと売りの通貨の組み合わせを通貨ペアといいます。

表現としては、「買う」や「売る」はペアのうち先に書かれている通貨のことを指し示します。つまり、米ドル/円を貨う」は米ドルを買って円を売ることを意味し、反対に「米ドル/円を売る」は米ドルを売って円を買うことです。

どのような通貨ペアを取り扱っているかは、FX会社によって異なります。取引する通貨ペアを増やせば増やすほど、リスクを軽減した分散投資を行うことができますが、南アフリカのランドなど値動きが激しくリスクが大きすぎる通貨は要注意です。まずは、米ドル/円や、ユーロ/円など主要な通貨ペアの取引から始めることをお勧めします。

取引画面を見ると、通貨ペアごとに現在のレートがオファーとビッドと2つ表示されています。オファーとは「投資家が買うレート」のことで、ビッドとは「投資家が売るレート」のことです。このレートが実際に通貨ペアを売買する際の取引レートになります。例えば、米ドル/円の取引レートが「オファー:103.05」、「ビッド:103.01」となっている場合には、「米ドル/円を買うことができるレートは103円05銭」、「売ることができるレートは、103円01銭」という意味です。オファーとビッド、すなわち通貨ペアの買値と売値は常に同時に提示されています。これは2Wayプライスといい、FX会社に決められた表示方法です。


 
そのときのレートで約定する成行注文
肝心な注文方法について説明しましょう。 FX会社によって独自の注文方法もありますが、ここでは最も一般的な注文方法である成行注文と指値注文についてです。

成行注文は、リアルタイムで変動しているその時々の為替レートで取引したいときに出す注文です。取引レートを指定せず、その時点の為替動向を見ながら注文する方法で、実際にはFX会社に注文が到着した時点のレートで契約を成立させます(約定という)。メリットとしては、為替レートを見ながらすぐに注文を出せることや売買が確実に成立することがあげられます。一方で、実際に取引が成立するレートはFX会社に注文が到着した時点のレートであるため、正確な取引レートが事前にわからないのがデメリットです。

指定したレートで約定する指値注文
指値注文は、今提示されているレートよりも安いレートで買いたい、あるいは高いレートで売りたいときに出す注文です。注文の有効期限内に、指定したレートに達した場合に取引が成立します。メリットは、自分が希望するレートで注文を出すことができ、約定する際にあらかじめ売値や買値がわかっている点です。一方、自分の考えている通りに為替相場が動かなかった場合、なかなか取引が成立しないというデメリットがあります。

ここで説明した成行注文や指値注文のほかにも、FXにはさまざまな注文方法があります。例えば、「逆指値注文」「IFD注文」「OCO注文」といった便利な注文方法もあります。


 
利益も損失も大きくなるレバレッジ
FXの大きな特徴として、レバレッジがあることは別のページで説明しました。レバレッジ=テコが小さな力で大きな物を持ち上げることができるように、元手の資金以上の規模でより投資効率を高めて取引する手法のことです。

具体的には、取引口座内に入金した証拠金(保証金)を担保に預け、数倍~数百倍の規模の取引をすることです。このときの証拠金に対する取引金額(総約定代金)の大きさ(倍率)をレバレッジといいます。これはFXの大きな魅力であり、外貨預金などの外貨建て金融商品と異なる点です。

例えば、10万円の証拠金で「レバレッジ5倍」なら約50万円まで、「レバレッジ10倍」であれば約100万円までの取引が可能になります。では、試算してみましょう。

10万円の証拠金を預けて、米ドル/円を1ドル100円の取引レートで1万ドル買うとします。このとき、証拠金10万円に対して取引金額は100万円になり、レバレッジは10倍です。その後、105円まで円安ドル高が進んだとすると、105万円(105円×1万ドル)-100万円(100円×1万ドル)で、5万円の為替差益を得ることができ、証拠金10万円に対する利益率は50%にも達します。しかし、95円まで円高ドル安が進んだとすると、95万円(95円×1万ドル)-100万円(100円×1万ドル)で、5万円の為替差損になります。

このように、レバレッジを効かせた取引は、証拠金に対して大きな利益を期待できる反面、自分の予想通りに相場が動かなかった場合には、逆に損失も大きくなってしまうのです。


 
保有している通貨ペアに気を配ること
レバレッジが20倍であれば、証拠金5万円で約100万円相当の外貨を保有することができます。しかし、証拠金が少額の資金だからといって、リスクが小さいわけではありません。リスクを考えるうえで注意しなければならないのは、担保として預けている5万円の証拠金ではなく、保有している約100万円相当の通貨ペアなのです。

例えば、5万円の証拠金を預けて、レバレッジ20倍で米ドル/円を1ドル100円のレートで1万ドル買ったとします。このとき、仮に為替レートが1ドル95円へと5円だけ円高ドル安方向に動いたとすると、5万円の損失が発生(1万米ドル×5円)し、5%の相場変動にも関わらず、証拠金をすべて失うことになってしまうのです。レバレッジを効かせて取引をするときには、為替レートが何円動いたら損益がいくら変わるかを常に意識するようにしましょう。

予想していなかった相場変動などによる思わぬ損失の拡大を防ぐためにも、自分の保有している通貨ペアの為替レートや含み損益をマメにチェックしておくことが大切です。含み損益とは、保有している通貨ペアをその時点で仮に決済したとすると生じる損益のことです。もちろん、自分で電卓を叩く必要などありません。

その方法はいたって簡単で、取引画面にログインした後に「口座照会」や「ポジション照会」という項目をクリックすると、現在保有している通貨ペアが一覧で表示され、その時点の含み損益を確認することができます。利益が出ている場合には+、損失が出ている場合には-(△)で表示されています。


 
損失の拡大を抑える逆指値注文
FXでは、保有している通貨ペアのことをポジションと呼びます。例えば、米ドル/円を買っていた場合には、米ドル/円の買いポジションを保有しているといいます。この買いポジションの損益を確定させようと出す注文のことを決済注文といって、新規注文とは区別されているのです。

決済注文は、取引画面の口座照会やポジション照会で保有しているポジションを確認し、決済したいポジションと決済注文の方法などを選択すれば出すことができます。決済注文の方法には、すでに説明した指値注文、成行注文のほかに、逆指値注文(ストップ注文)という便利な注文方法もあります。これは現在よりも高いレートになれば買う、あるいは安いレートになれば売るという注文方法です。一見、不合理そうな注文ですが、重要なリスク管理の方法の1つです。具体的に説明していきましょう。

今後の為替相場が円安ドル高に動くと予想して、「1ドル=100円」でドル/円を1万通貨単位買っているとします。予想通りに円安ドル高に為替相場が動けば為替変動による利益を得ることができますが、予想に反して円高ドル安の方向に大幅に動いてしまうと、どんどん損失が拡大してしまう危険もあります。そこで、事前に損失の拡大を防ぐために逆指値注文を利用するのです。

例えば、5万円以上の損失を出したくないなら、「1ドル=95円」の逆指値売り注文を出しておけば、為替レートが変動して1ドル=95円に達したときに自動的に決済が行われ、損失を5万円で抑えることができるというわけです。


 
少し高度で便利なIFD注文とOCO注文
IFD注文とは、「lf done注文」の略で、新しい注文と同時に、その注文が成立したときに初めて有効になる決済注文を同時に出すことができる方法です。あらかじめ為替相場がどう動くのかを予想し、「何円になったら買い(売り)」注文を入れておけば、後は相場の変動に応じて、自動的に取引を行ってくれます。

例えば、「1ドル=100円」のときに買い、「1ドル=110円」になったら決済で売るというような注文を一度に出したい場合に有効です。また、「1ドル=100円」のときに買い、「1ドル=95円」になれば決済で売るというような、逆指値注文と組み合わせて注文を出すこともできます。

OCO注文とは、「One Cancels the Other注文」の略で、新しい注文や決済注文において、異なる2種類の指値(逆指値)注文を同時に出し、いずれか一方が成立したら自動的にもう一方の注文をキャンセルする方法です。

例えば、現在「1ドル=100円」でドル円の買いポジションをもっていて、「1ドル=105円」になったら利益確定の指値売り注文、「1ドル=95円」になったら損失限定の逆指値売り(ストップロス)をしたいときなどに出す注文です。もし、先に「1ドル=105円」になり注文が成立した場合、「1ドル=95円」の損失限定の逆指値売り(ストップロス)注文は自動的にキャンセルされます。

IFD注文やOCO注文は、少し難しいかもしれませんが非常に便利です。これらの注文方法を覚えて、その時々の状況に応じて使いこなせれば、取引の幅もぐっと広がっていくことでしょう。


 
最低限の資金を確保するルール
株式市場では、例えば株価が10万円の株なら1日の変動範囲が上下8万~12万円の間に制限される値幅制限というものがあり、どんなに株価が下がっても1日に発生する損失は限定されています。しかし、24時間取引が可能なFXには、この値幅制限という概念がありません。ポジションを保有した状態で、予想に反して為替相場が大幅に変動してしまうと損失の額はどんどん拡大していき、預け入れた証拠金のほとんどを失ってしまうことも考えられるのです。さらに、場合によっては証拠金すべてを失うばかりではなく、証拠金以上の損失が発生して追加で損金を支払わなければならなくなる危険性さえあります。

このような事態を避けるために、ほぼすべてのFX会社がロスカツトという制度を設けています。ロスカットとは、保有のポジション、または口座全体の評価損がある一定水準に達したとき、さらなる損失の拡大を防ぐために、その対象のポジションまたは口座のすべてのポジションを強制決済する制度のことです。この強制決済により、為替変動による損失が確定するものの、原則として証拠金を全額失うことなく、最低限の資金は守られることになります。

ロスカットが行われる比率は、FX会社によってさまざまです。例えば、30%に設定されているなら、証拠金100万円に対して純資産評価額が30万円以下、つまり含み損失が70万円以上に拡大するとロスカットが行われます。スワップポイントの受け取りなど、長期にポジションを保有し続けたい場合などは、レバレッジを大きくしなければロスカットが行われる可能性が低くなります。


 
為替レート通知サービスで1日中相場をにらんでいる必要なし
為替市場は24時間動いているため、常にパソコンや携帯で為替レートのチェックをすることなどとてもできません。しかし、実際にFX取引を始めてみると、為替レートを見ることができない時間にも、相場がどう動いているのか気になってしかたがないものです。

そんなときに便利なのが、為替レート通知サービス。あらかじめ設定したレートに相場が変動すると、自動的にメールで通知してくれるサービスです。これでパソコンの前に張りついて24時間為替レートを見ていなくてもすみます。通貨ペアの買い(売り)を検討するとき、逃したくない相場のタイミングをつかむのに大いに助かるはずです。

使い方はとても簡単。レート通知を受信したい自分のパソコンや携帯電話のメールアドレスを登録しておき、為替レートを設定するだけです。 FX会社によっては、このサービスが受けられない場合もありますので、自分の取引するFX会社で確認してください。

即座に入金完了、振込手数料無料のクイック入金
取引を頻繁に行うようになると、取引口座に何度も入金するようになります。そこで24時間いつでもすぐに入金でき、振込手数料が無料のクイック入金サービスが非常に便利です。

あらかじめFX会社と提携している銀行でインターネットバンキングの契約を済ませれば、FX会社の取引画面から案内の手順に従って口座番号や暗証番号などを入力するだけで、簡単に入金することができます。相場の変動などで急な入金が必要になったときにも役に立つ便利なサービスです。


 
賢く外貨を調達する裏技
円をドルなどの外貨に交換したり、反対に外貨を円に交換したりすることを受渡取引といいます。ちょうど銀行での外貨の両替のようなものですが、受渡取引ができるFX会社で行えば銀行と比べて割安な手数料で外貨を調達できます。

一般に銀行で外貨を売買する場合の費用は、為替レートに手数料分を上乗せして提示する方式です。例えば、銀行でドルを取引した場合の手数料は、往復の取引で1万ドルにつき2万円、片道の取引で1万円も取られてしまいます。それに対して、FX会社で受渡取引を行えば、必要な費用は銀行の外貨口座への振込手数料をあわせても、2,000~5,000円程度で行うことができるのです。

実際の取引方法
それでは、具体的な取引方法を説明しましょう。 円を入金してドルにしたい場合は、まず通常の新規取引と同じように新規の買い注文により外貨の買いポジションを保有したうえで、円で外貨相当額の金額を証拠金として入金します。外貨相当額の金額とは、買い注文の際に約定したレートと通貨の数量を掛け合わせた金額のことです。例えば、米ドル/円を100円のレートで1万ドル買ったとすると、外貨相当額の金額は100万円になります。

次に、FX会社の所定の方法で外貨受渡の依頼を発注すると、2営業日後には受渡内容が口座に反映され、外貨を調達することができます。海外旅行などで外貨が必要なときには、自分の銀行口座への出金を指示すれば、4営業日後には外貨を手にすることができるのです。


 
FX会社の破たんに備えて資金を守る
FXを始めるためには、まずどのFX会社で取引をするのかを決める必要があります。何を重視してFX会社を選ぶかは人それぞれの投資スタイルにもよりますが、ここでは安心して取引するために必ず知っておきたい信託保全という制度について説明しましょう。

FX会社を決めていよいよ取引を開始するとき、最初にお金を証拠金(保証金)という形でFX会社に入金する必要があります。信託保全とは、この入金された証拠金をFX会社が銀行の信託口座に預け、FX会社の資産と分けて管理するしくみのことです。

このような制度を導入するのは、取引しているFX会社の経営破たんによって、投資家が資産を失わないようにするためです。つまり、もし取引を行っているFX会社が破たんしたとしても、投資家の預けている証拠金は、信託保全されている資産の範囲内で、弁護士などの受益者代理人を通じて個々の投資家に返還されるのです。

信託口座を使っていない悪質業者に注意
現在、100社を超えるFX会社が厳しい顧客獲得競争を繰り広げていて、実際に経営が破たんした会社もあります。投資家が安心して資産を運用するために、信託口座を使った信託保全はたいへん重要な役割を果たしているのです。ここで注意したいのは、FX会社が区分管理を掲げていても、信託口座を使わずに自社の資産と分別して管理しているだけというケースもあることです。このようなFX会社だと、もし破産した場合に投資家のお金が十分に守られないこともあり得ます。 FX会社を選ぶ際には、信託口座による信託保全なのかしっかりと確認しておきましょう。