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FXの通貨 香港ドル


米ドルの動きに運動
中華人民共和国の特別行政区である香港の通貨が香港ドルです。香港は、1997年にイギリスから中国に返還されましたが、返還前と変わらず独自の通貨を発行しています。

香港ドルの大きな特徴は、ドルーペッグ制を採用していることです。これは為替レートを一定の水準に固定する固定相場制の1つで、自国の通貨レートを米ドルに連動させる制度のことです。

1983年から導入されたドル・ペッグ制は、1米ドル=7.8香港ドルで発行されていましたが、2005年に通貨制度が変更されて1米ドル=7.75~7.85香港ドルの間での変動相場制に移行しました。しかし、非常に小さな幅での変動であるため、基本的には「香港ドル/円」相場は、「米ドル/円」相場と同じような動きをします。

ドル・ペッグ制という特徴のほかにも、中国の通貨である人民元に最も近い通貨として位置づけられていることから、今後人民元が切り上げられると、香港ドルも連動して切り上げられる可能性があるため、人民元の動きにも注意が必要です。

香港ドルの将来像は、依然として不透明なままです。このままドル・ペッグ制が維持されるのか、あるいは人民元と香港ドルの一国二通貨制度を継続していくのかなど、今後どのような制度に変更さ
れていくかによってその評価は変わっていくことでしょう。

ちなみに、香港ドルは他国のように中央銀行が発行するのではなく、香港上海銀行、スタンダード・チヤータード銀行、中国銀行の3つの民間金融機関によってそれぞれ異なる図柄の紙幣が発行されています。